中国コロナの問題点（その１） 　ここのところ自宅待機で家でテレビを見ている時間が増えました。そこで感じたことを暫くぶりに書いてみました。 　新型コロナウイルス（COVID-19）が猛威を奮っています。色々な会合のキャンセルやその連絡、メールでの打ち合わせなど結構多忙の日々です。 　各地でクラスターが発生していて、その中に学生の会合も問題ですが、富山の病院で医師の送別会とか兵庫の警察署で署長の歓迎会をやって署長、副署長が感染したとの報には驚きました。 　昨年末、中国武漢で端を発し、日本に入ってこないように1月には水際対策をしていた筈でしたが、中国など海外からの帰国者受け入れが甘かったのと、例のダイアモンドプリンス号の横浜港入港での対応で一気に国内にも感染が広がってしまいました。 　2月の下旬、私はこれが気がかりでしたが、蔵王へ例年通りスキーに出かけました。蔵王のホテルでの夜、お酒を飲みながらでしたが大阪の連中に繰り返し電話を入れ、会合を実施するのか中止するのか電話で打合せをしていました。結果として、講演会はするのもの、マスク着用、入り口でのアルコール消毒で講演会はすることにして、その後の交流会は中止に致しました。 　2月末に関西に戻って、色々な会合も中止が続きました。そんな中で、前述の富山の病院での宴会、神戸の警察署の歓迎会には驚きです。東京の屋形船、大阪でのライブハウスなどクラスターが続いていたのに、その中での多人数の会合をする無神経さには驚くばかりです。2月に我々は既に「三密」に心を砕いていました。それなのに、ああ、それなのに・・・・。 　その前に既に江戸川でしたか屋台船でのクラスターも伝えられていました。大阪でのライブハウスのクラスターも伝えられていました。それなのに富山の病院や兵庫の警察署では呑気に宴会をやっていたのでしょうか。 　 　いま、政府のクラスター対策班が懸命に感染者の感染ルートの究明に心血を注ぎ、ルート不明者の削減に取り組んでいます。しかし、どこかの代議士のように新宿のいかがわしい所に行っていてそれがバレて党から除名になるなど、この種のところに出入りする不届き者は、もし感染してもそのルートはなかなか追えないでしょう。それよりも先ず前述のようなクラスター発生可能な宴会などを徹底的に潰すべきでしょう。 　 　そしてもう一つのクラスター発生源だった医療施設での問題です。 　医療崩壊の危険性が取りざたされていますが、もう崩壊は始まっています。富山県のある病院のナースが家にも帰れず車で寝泊まりして翌日はそのまま看護についていると関係者が涙で訴えているのをテレビで見たでしょう。政府は人工呼吸器やECMO（体外式膜型人工肺）が足りなくならないように努力しているとは言っていますが、その操作をする医療関係者が絶対的に足りなくなっているのです。 　医療崩壊が間近に迫っているとマスコミが取り上げていますが、もう始まっています。もっと危機感をもって我々は認識するべきです。 　医療施設、老人介護施設でのクラスターは医療関係者と入院患者との感染がクラスターを生んでいますが、出来ればその経緯、考えられるルート、原因などを開示して頂ければ防護に大きな参考になるのではないでしょうか。プライベート保護から詳細が公表されないケースが多いのでしょうが、今のこの状況では思い切っての公表が重要だと考えられます。外国に比して今の日本では、余にもこの辺の曲がった自由主義とでもいうのか強制力の不足が大きな課題だと思われます。 　一方、病院の崩壊寸前で、軽症者が自宅待機になっていますが、この自宅療養は絶対に避けるべきです。自宅感染が今後大きな問題になってくるでしょう。私のように家内と二人きりならまだしも、高齢者（私も高齢者ですが）と同居していたり子供さんのいる家庭では近親者接触による感染の増加が目に見えています。ことに高齢者の場合、重篤化する危険性が大きいので、絶対に避けることを周囲の人は対策を考慮して欲しいところです。 　 　外国では、スマホを使って個人の行動監視や個人の体調管理など、しかもそれが強制力を持っているのが武器になっている、韓国、台湾、中国などでのコロナ対策でこれらが大きな武器になっていることも良く考えなくてはなりません。 　 (2020.04.22　梶原 孝生 記）